心にゆとりを、花咲く未来を

教育費と老後資金、どちらを優先すべき?40代から考えたい“両立の仕組み”

 
資金計画
この記事を書いている人 - WRITER -
お金と暮らしを整えるアドバイザーとして活動中 | 家計管理・NISA・片付けで、心にゆとりをつくるお手伝いをしています!
詳しいプロフィールはこちら

教育費と老後資金、どちらを優先すべき?

子どもの教育費と、自分たちの老後資金。
どちらを優先して考えて、お金を貯めていくべきなのか──。

この悩みは、30代・40代のご家庭ではとても多いテーマです。
我が家も子供は1人ですが、実際このテーマには何度も悩まされました。

実際に私がやってきたこと

子どもを授かった時点で、すでに夫婦の年齢が少し高めでした。
そのため、教育費と同じくらい老後のことも早めに考えなければと思っていました。

子どもが生まれると、「いつか大学に行くんだろうなぁ」と漠然と感じましたが、
まだ貯金も少なく、大学進学時に数百万円単位のお金を準備できているのか不安でした。

そこで、子どもが1歳になったときに学資保険に加入しました。
当時は今のように投資が一般的ではなく、学資保険が“安心の王道”だった時代です。

18歳の誕生日に100万円が受け取れるタイプを選び、
出産祝いでいただいたお金に少し預貯金を足して、一括払いにしました。
「とりあえず100万円は確保できる」という安心感がありました。

一方で、老後資金についてはコツコツと定期預金で積み立てていました。
まだNISAも始まっていない時期で、金利が少しでも高い銀行を探して預けていたのを覚えています。

教育費を優先しすぎると…

ライフイベントから考えると、老後よりも子どもの大学進学の方が先に訪れます。

そのため、「子どものために」と教育費を最優先にしているご家庭も多いでしょう。
ですが、その分老後の備えが後回しになってしまうケースも少なくありません。

特に大学進学が近づくと、まとまったお金が必要になるため、どうしても教育費に意識が向きやすくなります。

老後資金を優先しすぎると…

一方で老後資金を優先しすぎると教育費にしわ寄せがいくこともあります。

進学費用が足りずに奨学金を借りるケースは多く、「子どもに返済の負担を残したくない」という声もよく聞きます。
実際、教育費は年々増加傾向にあります。

「借りられるお金」と「借りられないお金」の違い

少し視点を変えてみると、
教育資金は足りない場合でも、奨学金や教育ローンなどでお金を「借りる」手段があります。

一方で、老後の生活費などは不足しても借りるのはほぼできません。
働いて返す見込みがないため、金融機関からの融資も難しいのです。

  • 教育費=借りられる(奨学金・教育ローンなどの選択肢あり)
  • 老後資金=基本は借りられない(頼れるのは年金+自助努力)

だからこそ、両方をバランスよく準備する考え方が大切です。

教育費のリアルな数字

お金を数える

では実際に、子どもの大学進学にどれくらいのお金がかかるのでしょうか。

4年制の私立大学(文系)の場合、入学時に必要と言われる金額は約80万円(入学金+前期授業料)。
ここに設備費や教材費などを含めると、総額で100~120万円になるケースも多く、学校によっては150万円を超えることもあるようです。

2年目以降も、年間で100万前後の授業料がかかります。
それ以外にも、交通費や飲食代、サークル活動の費用などがあり、実際の負担額はさらに大きくなります。

また、奨学金を利用する場合、平均の借入額は約300万円超です。
大学4年間にかかる費用が約408万円なので、
1年あたり75万円(×4年=300万円)を借りている計算になります。

返済は大学を卒業してから始まります。
月に1.5〜2万円程の返済を続け、完済するまで0〜15年かかる人が多いと言われています。

  • 私立大学(文系)入学時: 80万円〜(大学や学部によっては100万円超のケースも)
  • 奨学金の平均借入額:300万円超
  • 返済期間の目安: 月1.5〜2万円程度の返済で10〜15年

出典:文科省「令和3年度調査」/JASSO「令和元年度調査」

両立のカギは「仕組み化」

これだけ大きいな金額になると、「なんとかなる」では難しいですよね。大切なのは、無理なく続けられる仕組みを作ることです。

どちらかを我慢するのではなく、教育費と老後資金の両方を同時に積み立てていくのが近道です。

固定費を見直し、少額からでも両方を同時に貯められるように、
自動積立や定期預金など“仕組み化”しておくと、迷わず続けやすくなります。

今日からできるミニアクション

  1. 「我が家の月の生活コスト」を把握する
  2. 教育費・老後資金の積立口座を分ける
  3. 各口座へ毎月の自動振替(合計3,000円〜でOK)を設定

私の場合、積立投資を学んだことをきっかけに、ジュニアNISAを活用して初年度以外はほぼ満額(年80万円)を積み立てました。
それまでに貯めていた貯金を投資に“スイッチ”した形です。
ちょうど経済環境にも恵まれ、結果的に良いタイミングで始められたと思います。

老後資金については、夫婦それぞれのNISA口座で今も積立を継続中です。
私は時々、積み立てた資金の一部を“学びへの投資”にまわしているので、正直、右肩上がりではありません。
それでも「使いながら育てる」感覚で、無理なく続けています。

まとめ

子供の手を繋いでいる夫婦

教育費も老後資金も、「いつか」ではなく「今から」。
どちらか一方を優先するのではなく、できる範囲で“両方を少しずつ”動かしていくことが大切です。

私自身、子どもの学資保険から始まり、ジュニアNISA・積立NISAと少しずつ仕組みを整えてきました。
完璧ではありませんが、「今できることをコツコツ続ける」ことで、将来への不安は確実に減っていきます。

これから大切なのは、お金を貯めるだけでなく、使いながら育てていく感覚
人生のどの時期も楽しみながら、安心して過ごせるように、今日から小さな一歩を始めてみてくださいね。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
具体的な家計状況によって最適な方法は異なります。
個別のご相談はこちらからどうぞ。

この記事を書いている人 - WRITER -
お金と暮らしを整えるアドバイザーとして活動中 | 家計管理・NISA・片付けで、心にゆとりをつくるお手伝いをしています!
詳しいプロフィールはこちら

Copyright© 花咲く暮らし , 2025 All Rights Reserved.